【第38回 介護福祉士試験】介護の基本・第7問|要支援者が利用できるサービス、正しく区別できますか?
第38回(令和7年度)介護福祉士国家試験「介護の基本」第7問を解説します。選択肢に並ぶ「介護保険制度内」と「介護保険制度外」の事業を見分け、要支援者の利用可否を確実に導く思考プロセスを伝授します。
第38回 介護福祉士国家試験 <介護の基本> 第7問
📝 問題文(出題情報)
次の記述のうち、介護保険制度における一人暮らしの要支援者を支えるサービスの内容として、適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 夜間を安心して過ごすために、夜間対応型訪問介護を利用する。
- 自宅で安全に移動するために、介護予防住宅改修を利用する。
- 趣味のカラオケに行くために、小規模多機能型居宅介護を利用する。
- 身元保証や死後の財産処分のために、高齢者等終身サポート事業を利用する。
- 金銭管理のために、日常生活自立支援事業を利用する。
要支援認定を受けた人が、転倒予防や自立した移動のために手すり設置や段差解消などの改修を行う場合、介護保険制度における「介護予防住宅改修」を利用することができます。要件・制度枠組みともに完全に適合しています。
💡 解答に必要な思考プロセス:2段階フィルター
この問題の難易度を上げている最大の要因は、「介護保険制度内のサービス」と「介護保険外の事業・制度」が混ざっている点です。正解を絞り込むためには、次の2段階で判定していきましょう。
| ステップ | 判定のポイント | 着眼点 |
|---|---|---|
| 第1段階 | そもそも「介護保険制度内」か? | 設問は「介護保険制度における…」と限定しています。社会福祉法や国のモデル事業・民間事業は除外します。 |
| 第2段階 | 「要支援者」が対象に含まれるか? | 要介護認定(1〜5)専用のサービスや、介護保険の給付目的(自立支援・予防)から外れる利用目的は除外します。 |
❌ 不正解選択肢の根拠(なぜ誤りなのか?)
| 選択肢 | 判定と根拠(事実情報) |
|---|---|
| 選択肢1:夜間対応型訪問介護 | × 要支援者は対象外 夜間対応型訪問介護の利用対象は要介護1〜5です。要支援1・2の人は原則として利用できません。 |
| 選択肢3:小規模多機能型居宅介護(カラオケ目的) | × 趣味目的での同行は算定外 介護予防小規模多機能型居宅介護自体は要支援者も使えますが、介護保険は日常生活の自立支援・リハビリが目的です。カラオケなどの趣味・余暇活動のみを目的とした外出同行は保険給付の対象外となります。 |
| 選択肢4:高齢者等終身サポート事業 | × 介護保険制度外の事業 身元保証や死後事務を行う民間サービスおよび行政施策であり、介護保険制度の保険給付ではありません。 |
| 選択肢5:日常生活自立支援事業 | × 介護保険制度外の事業 判断能力が不十分な人の金銭管理等を支えるのは社会福祉協議会が実施する事業(社会福祉法)であり、介護保険給付ではありません。 |
※ なお、要支援2のAさんが利用している「訪問型サービス」は、介護保険の介護予防・日常生活支援総合事業における第1号訪問事業にあたります。この場合も、サービスを提供するのは訪問介護員(ホームヘルパー)であり、設問にある「訪問介護員の声かけ」という設定と制度上の整合性が取れています。
📌 講師のぼやき & 試験対策のツボ
「介護保険の給付」と「社協・行政の生活支援事業」をごちゃ混ぜにしない!
要支援の方は日常生活動作の多くを自分で行えるため、介護保険給付は「状態の維持・悪化予防(介護予防)」に絞られます。問題文の「介護保険制度における」という前提条件を見落とさず、どの法律・制度に基づくサービスなのかを俯瞰して整理しておきましょう。
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