介護福祉士国家試験とは?
受験前に知っておきたい基礎知識をわかりやすく解説

「受験資格は?」「どんな試験なの?」「合格するには何が必要?」初めて国家試験を受験する方向けに、基本的な仕組みや最新の試験制度を分かりやすく解説します。

介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。介護現場で経験を積み、「そろそろ介護福祉士を目指したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、初めて国家試験を受験する方の中には、試験の仕組みや合格基準に疑問を持つ方も少なくありません。この記事では、介護福祉士国家試験の基本的な仕組みや制度について、初めて受験する方にも分かりやすく解説します。

介護福祉士国家試験とは?

介護福祉士国家試験は、介護福祉士として必要な知識や技能、専門職としての判断力を確認するための国家試験です。試験に合格し、登録手続きを行うことで、国家資格「介護福祉士」を取得できます。

介護福祉士は、食事や入浴、排せつなどの身体介護だけでなく、利用者の尊厳を大切にした支援や、自立支援、家族への助言、多職種との連携など、介護の専門職として重要な役割を担います。

介護福祉士になるまでの流れ

ここで覚えておきたいのが、「国家試験に合格しただけでは介護福祉士にはなれない」ということです。合格後に登録手続きを行い、登録簿に登録されて初めて介護福祉士として資格を取得できます。

1
受験資格を満たす
2
国家試験を申し込む
3
国家試験を受験する
4
合格発表
5
登録申請を行う

合格後に必ず手続きが必要です。

6
介護福祉士として登録完了!

登録証が交付され、正式に資格を取得します。

受験資格は?

介護福祉士国家試験には複数の受験ルートがあります。

実務経験ルート
(最も受験者が多い)
受験するには、以下のすべてを満たす必要があります。
・介護等の業務に3年以上従事
・従事日数540日以上
・実務者研修を修了
※「3年間働けば受験できる」と思われがちですが、実務者研修を修了していない場合は受験できません。
養成施設ルート 介護福祉士養成施設を卒業した方、または卒業見込みの方が対象です。
福祉系高校ルート 福祉系高校などで所定の課程を修了した方が対象となります。

国家試験はいつ・どのように実施される?

介護福祉士国家試験は年1回、全国の試験会場で実施されます。例年、受験申込は夏から秋頃、試験は冬、合格発表は春頃に行われます。日程は毎年発表されるため、受験を予定している方は早めに確認しておきましょう。

💡 試験の形式

試験は「パートA」と「パートB」の2つのパートで構成されています。それぞれ決められた時間内で解答し、介護に必要な知識や判断力が問われます。問題は選択式で、知識を問う問題だけでなく、「介護現場ではどのように対応するのが適切か」といった事例問題も多く出題されます。

出題される内容と合格するための条件

試験では11の科目群から幅広く出題されます。介護技術だけではなく、制度や医学、心理学など、介護に必要な幅広い知識が出題されます。

  • 人間の尊厳と自立・介護の基本
  • 人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術
  • 社会の理解
  • 生活支援技術
  • 介護過程
  • 発達と老化の理解
  • 認知症の理解
  • 障害の理解
  • こころとからだのしくみ
  • 医療的ケア
  • 総合問題

合格するための2つの条件

介護福祉士国家試験では、以下の両方を満たす必要があります。

① 合格基準点以上の得点を取ること

合格基準点は毎年同じではありません。試験問題の難易度を考慮して決定されます。

⚠️ ② すべての科目群で得点すること

総得点だけでは合否は決まりません。11の科目群のうち、1つでも0点の科目群があると不合格となります。そのため、得意科目だけで高得点を取っても、苦手科目で0点になると合格できません。

第38回試験から始まった「パート合格制度」とは?

令和8年(第38回)介護福祉士国家試験から、新たに「パート合格制度」が導入されました。

試験は「パートA」「パートB」の2つに分かれており、一方のパートのみ合格基準を満たした場合、そのパートは翌々年まで受験が免除されます。この制度により、一度にすべての範囲を受験する負担が軽減され、再チャレンジしやすくなりました。

💡 パート合格制度のイメージ
1年目の受験
パートA
合格 💮
パートB
不合格 ❌
翌年・翌々年の受験
パートA
受験免除 ✨
パートB
これだけ受験!📝

※制度の適用条件の詳細は、必ず試験センターの最新の案内をご確認ください。

初めて受験する方が勘違いしやすいポイント

受験を考えている方が勘違いしやすいポイントをまとめました。

❌ 勘違い 「3年間働けば受験できる」
⭕ 正解 実務経験ルートでは、3年の実務経験に加えて「実務者研修」の修了も必須です。
❌ 勘違い 「国家試験に合格すればすぐに介護福祉士になれる」
⭕ 正解 合格後に登録申請を行って、初めて介護福祉士として登録されます。
❌ 勘違い 「苦手科目は捨てても大丈夫」
⭕ 正解 1つでも科目群で0点があると不合格になります。まんべんなく学習することが大切です。
❌ 勘違い 「不合格になったら最初からすべて受け直し」
⭕ 正解 第38回試験からはパート合格制度が導入され、条件を満たせば合格したパートは翌々年まで受験が免除されます。

まとめ

介護福祉士国家試験は、介護の専門職として必要な知識や判断力を確認する国家試験です。受験するためには受験資格を満たす必要があり、試験では介護だけでなく医学や福祉制度など幅広い分野から出題されます。

また、合格するためには合格基準点を満たすだけでなく、すべての科目群で得点することも必要です。さらに、第38回試験からはパート合格制度が導入され、より受験しやすい制度へと変わりました。

受験を予定している方は、試験制度を正しく理解し、余裕を持って準備を進めましょう。

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