【第38回 介護福祉士 過去問解説】介護現場における介護ロボット・ICT活用の目的
第38回(令和7年度)介護福祉士国家試験の過去問から、介護現場でのICT(見守り機器)や介護ロボット導入の目的と留意点について解説します。試験で狙われやすいテクノロジー活用の本質と解答のコツを押さえましょう。
第38回 介護福祉士国家試験 過去問解説
📝 過去問 予想・類題(解説より補完)
介護現場における介護ロボット等のテクノロジー導入に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
選択肢
- 介護ロボットを導入すれば、施設の人員配置基準は撤廃される。
- 介護ロボットの使用方法は、職員それぞれの裁量に任せるのがよい。
- 導入の目的は、利用者の自立支援やQOLの向上と、介護者の負担軽減である。
- 介護ロボットは、利用者と職員の関わりを最小限にするために導入する。
- 見守り機器を導入すれば、夜間の巡回業務は完全に不要になる。
正解と解説
正解:3
【解説】
この設問は、介護現場でのテクノロジー活用(介護ロボット)が何のために導入されるのか、また実際の運用はどうあるべきかを問う内容です。
正解の選択肢にあるとおり、介護ロボットや福祉用具を取り入れる本来のねらいは、利用者が自分らしく生活できるよう自立を後押しし、生活の質(QOL)を高めること、あわせて介護する側の負担を和らげることにあります。
誤りの選択肢について
-
選択肢1
ロボットを取り入れたからといって、人員配置基準がなくなるわけではありません(基準を一部見直す議論自体はあるものの、基準そのものは維持されています)。 -
選択肢2
安全なケアと事故防止の観点から、使用方法は施設としてのマニュアルや研修に沿って統一されるべきであり、スタッフ個々の裁量だけに任せるのは適切ではありません。 -
選択肢4
介護ロボットはあくまで人によるケアを支える存在であり、利用者と職員のかかわりを減らすことを狙いとするものではありません。 -
選択肢5
見守り機器などは巡回にかかる負担を軽くする助けにはなりますが、最終的な状況確認や異常があった際の対応には職員自身の目が欠かせず、巡回そのものがなくなるわけではありません。
💡 設問の本質とポイント
この問題で問われている本質は、「なぜ導入するのか」という一点に尽きます。ICTや見守り機器、介護ロボットは、「人の関わりをなくすための道具ではない」という視点を押さえておくことが大切です。
🤖 介護ロボットの代表例
- 移乗支援:利用者が移乗する際の動作を助け、介護者の抱え上げによる負担や腰への負荷を軽くする。
- 見守り:センサーなどを用いて睡眠や離床の状況を把握し、安全確保や夜間の負担軽減に役立てる。
- 排泄支援:排泄のタイミングの予測や動作の補助を通じて、利用者の尊厳を守りつつ介護の負担も減らす。
- 歩行支援:歩行や立位動作を補助し、移動する力の維持や自立支援につなげる。
【試験対策のコツ】
この問題のように「撤廃」「不要」「最小限」といった極端な言い回しが正解になることは、介護福祉士試験ではほとんどありません。こうした表現を見かけたら、まずは疑ってかかるくらいでちょうどいい——これも一つのテクニックです。
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